フルーティなスペシャルティといえばケニア!
スペシャルティコーヒーの中心、ケニア。19世紀末に生産が始まったケニアコーヒーの歴史は古くはないですが、植民地時代の20世紀初頭に研究機関が設立され、高品質の豆を効率的に生産するための生産体制が整えられてきました。
小規模農家のあつまり「ファクトリー」を単位に、各ファクトリーが協同組合に属しています。農家の生産方法の改善も顕著で、現在に至るまで「ケニア・カサンガリリ」「ケニア」などの、果実味あふれる高級品種が生み出されてきました。
コーヒーのはじまりと現在
生産のはじまりは19世紀末。アラビカ種、特にSL28、SL34、K7、Ruiru 11が栽培されていて、ウォッシュド式で精製されています。コーヒー豆の半分は、ウォッシング・ステーションごとに「ファクトリー」と呼ばれる小規模農家600-1,000軒のグループごとに生産されています。ファクトリーが協同組合に属す形で運営されています。
赤土が生み出すベリーのフレーバー
ケニア中央地域ならではのアルミ分や鉄分豊富な赤土の土壌が、独特なフレーバーをもたらしています。
ケニアコーヒーは強いアロマとさわやかな酸味が特長です。ベリー系のフレーバー、柑橘系の酸味、ジューシーな口当たりがあります。
粒の大きさで豆をランクづけ
ケニアでは生豆の大きさを基準とした、独自の格付け、等級制度を設けています。様々な大きさの穴が開いたふるい(スクリーン)にかけ、生豆を以下の等級に分類します。
AA
直径が18(7.22mm)以上の生豆。フレーバーが上質で複雑であるため、最高値がつくロットです。スペシャルティコーヒーです。
AB
直径が16(6.8mm)、15(6.2mm)の生豆。スペシャルティコーヒーです。
PB
ピーベリー。スペシャルティコーヒーです。
ピーベリー(peaberry)とは、コーヒーの果実の中に1粒だけ(通常は2粒)入っている、丸い種子のことです。丸豆とも呼ばれており、成分は普通の豆と変わりませんが、小粒で丸い形をしているので火の通りがよく、焙煎しやすいと言われています。
C、TT、T
等級が低いの豆。ロットの大部分がオークションで競売されます。
インフォメーション
年間生産量: 46,980トン
世界市場シェア: 0.5%
世界の生産量ランキング: 17位
主な品種: SL28、SL34、K7、Ruiru 11(ルイル11)
収穫時期: 11月〜2月
生成方式:ウォッシュド
味わいの特徴:ベリー系、さわやかな酸味
味の傾向
甘み ★★★★☆
コク ★★★★★
酸味 ★★★★★
余韻 ★★★★☆
主な銘柄
ケニア ティンガンガ農園
ナイロビから20km離れた肥沃な火山性赤土に恵まれたエリアで栽培される。酸味と苦味のバランスがよく、まろやかで飲みやすい。
エリア: キアンブ地区
農園: ティンガンガ農園
精製方法: ウォッシュド
ケニア AAカサンガリリ
標高1,900mの高地で栽培されるAAカサンガリリ。ライムのようにさわやかでピリッとした酸味と、濃厚なコクが見事にマッチする。
エリア: マニャッタ地域
農園: 国内複数農園
精製方法: ウォッシュド
主な国内生産地
ブンゴマ
エルゴン山
キシイ
ニエリ
マチャコス
エンブ
メルー
マルサビット