今日も今日とて、ネパールは平和だ。。
何かものを盗まれることもないし、
むしろカバンが空いていても、ネパール人が優しく注意してくれるし
今は、ストライキとかも起こらなくなったし、
電気も24時間つくようになったし、
ネパール人はみんな笑顔で穏やかだ。
なんて平和な国なんだ。
でも、そんなネパールで一つだけ注意しなければならないことが、、、
犬!!
犬!!!
犬!!!!
ネパールには野犬が多くいることなんです!!
ネパールで犬に噛まれた。。。
なんと、ネパールで犬に噛まれてしまったのです。
もう1ヶ月以上前なのですが、まだ傷もこんなに残っています。
噛まれたことろは計3ヶ所
左手と左足の付け根と、右の太もも。
犬が襲ってくるときのあの唸り声をあげて、睨みつける鬼のような形相
一回犬が噛むと、その人を敵として見なしてきます。
犬に噛まれたら、、、狂犬病の感染症リスクあり!
犬に噛まれたら狂犬病のリスクがあります。
狂犬病とは犬が持つ病原体のウィルスで、これは全ての人間を含めた哺乳類が感染することがあります。そして、その病原体が体内で発症するとほぼ100パーセントの確率で死に至るという恐ろしい病です。
今、世界中で毎年、5万人の人間、10数万の動物がこの狂犬病を発症してなくなっています。
狂犬病を発症してしまうと、めまいや吐き気から始まり、筋肉の痙攣を起こします。
その時に水を飲む行為が痙攣を辛くさせるため、水を怖がる、恐水症という症状が現れます。同時に、光や風、熱などの刺激も恐るようになります。
そして痙攣から呼吸困難、昏睡状態になり、死亡します。
狂犬病が発症して、これらの症状、最初のめまいから死亡まで、わずか3日でのことなのです。
まだ確固とした治療法はなく、確実に死に陥る病として、狂犬病は世界で最も恐ろしい病気と言っても過言ではありません。
ネパールで犬に噛まれたら・・・
ネパールにいると狂犬病のリスクを考えなければいけません。
ですが、狂犬病のリスクはネパールに限ることではないのです。
狂犬病がない国として世界で認められている国は日本、イギリス、オーストラリア、ハワイ、グアムなどの島国。あとスウェーデン、フィンランドなどの北欧。これだけしかありません。
アメリカでもヨーロッパでも、どの国に行っても狂犬病のリスクは気をつけなければいけないんです。
犬だけでなく、全ての動物から気をつけよう
狂犬病にならないために犬に気をつけているだけでは甘いんです。
狂犬病は全ての哺乳類が感染する可能性があります。
なので、犬だけでなく猫も鳥も、全ての野生動物にむやみに近づいてはいけません。
ちなみにアメリカでも狂犬病の発症はあり、その感染ルートは主に狂犬病にかかったコウモリが人間を噛んで狂犬病を発症しています。
また噛まれなくても、舐められても感染いたします。特に傷口を舐められた場合、これは噛まれたと同じ意味です。
もしネパールで犬に噛まれたら・・・狂犬病対処法。
ネパールで犬に噛まれても、安心してください。
噛まれてすぐに狂犬病になるわけではありません。
適切な処置を施せば全く問題ないんです。
まずは噛まれたところを入念にアルコール消毒をしましょう。
入念に傷口をアルコール消毒してください。
ほとんどの犬の犬は狂犬病ウィルスを持っているわけではありませんが、万が一、犬が狂犬病ウィルスを持っていたとしても、狂犬病ウィルスはアルコールに弱く、アルコールで99.9パーセントは病原菌が死滅いたします。
しかし、0,1%の確率だとしても、「発症したら死ぬ」というのはものすごくリスクがあります。
狂犬病ワクチンをうって、体内に免疫を作る
犬に噛まれたら、次にやらななければいけないことはワクチン注射です。
噛んだ犬が狂犬病ウィルスを持っていて、人に移っても、ウィルスが発症する前に、狂犬病ワクチン等を摂取し、潜伏期間中に体内に免疫を作ってしまえば問題はありません。
ここで大事なことを言います。
ネパールの地理も詳しくないし、時間も勿体無いからと思って
日本に帰ってくから病院行こう!とは絶対に思わないでください!!!
大きな声で言います。
絶対に日本に帰る前にネパールで対処してください!!!
何故ならば、日本には狂犬病はほとんどないので、適切な治療ができる医者が少ないのです。
日本で、海外旅行者の狂犬病が死因での人は、近代では3名と報告はされているが、
日本で症状が現れても狂犬病だと認識されずに、原因不明の髄膜炎として、亡くなって人も多くいるからです。
《詳しくは下記の動画をご覧ください》
犬に噛まれたら、その場で日本大使館に電話を入れて、適切な病院を紹介してもらうことです。
狂犬病ワクチンのため、ネパールの病院へ
私はネパールに在住だったので、とりあえずネパール人の友人に「犬に噛まれたらどうすればいい?」と聞きました。
そしたら、何人に聞いても、皆当然のように「テクの病院に行け!」とい言うんです。
テクはタメルから南へタクシーだと20分くらい。ランガラシャラスタジアムの競技場を右に曲がり、しばらくしたところを左折し細い道に入ればあります。
なぜネパールでテクの病院に行くのかと言うと、
テクの病院では狂犬病のワクチン注射は無料なんです!他の病院でもワクチンを打ってもらうことは可能ですが、一回1000円くらいかかってしまいます。
まずは入って右手のこの建物に行きましょう。
ここで「犬に噛まれました」と受付に言ってください。
この【Animai bite】と書かれた診療チェック用紙を買います。
これは100ルピー(およそ110円)がかかっていますがこれだけです。
そして病院内へ。
この写真は午後の空いている時間を狙ったのですが、
やはり無料での狂犬病ワクチンを提供しているので、朝は何百人との人が列をなしています。
中に入って、まずは傷口などをドクターに見せます。
ここでこのテクの病院の注意点は医者も看護婦も受付も全て、ネパール語で話かけてきます。あまり、英語は使えなさそう。
ネパール語を勉強したことない人などは、ネパール語の通訳できる人と来た方がいいかもしれません。
左肩にワクチン注射をしてもらいます。
注射は看護師の腕にもよるとは思いますが、特にネパールは痛いとかもないです。
そして、ネパールの狂犬病ワクチン注射は、5回もうたなければなりません。
日を置いて5回も、この病院にきて、同じことを注射しなければいけないんです。ちょっと距離もあるし、時間もだいぶ取られてしまうんですよね。
でも、ここで狂犬病ワクチンを打っておけば、噛まれても問題ありません。
そして何かしらにつけてお金を取ろうとするネパールも狂犬病は感染が拡大の恐れから、ネパール人にも外国人にも全ての人に無料で提供しているんです。
逆にいうと、絶対にワクチンを打ってくださいということです。
安全平和の日本の影で・・・
さて、ネパールや海外では狂犬病の恐怖は隣り合わせです。
ネパールでは道を歩けば、野良犬がたくさんいます。
日本も20年前までは、まだ野良犬が歩いましたが、今の日本では全く見ることはなくなりました。
海外は危険、日本は安全。
野犬がいる海外は危険、野犬がいない日本は安全。簡単にそう思いがちなのですが、本当にそうなのかということを少し考えたいです。
今、日本では殺処分されている犬や猫の数は10万頭です。
野良犬から人間が狂犬病やその他の病気にかからないために殺されているんです。
日本で生活している私たちには見えないように、保健所の中では涙を流している動物たちがいます。
もし、その人間のために行われる犬の殺処分がなければ
日本も野良犬で溢れかえります。
日本の殺処分、10万頭という数字はが異様に高い数字なんです。
もし動物の声が私たちにも理解できるのならば、
彼らはなんて言っているのでしょうか?
日本の人気バンド
SEKAI NO OWARIの「Hey Ho」という歌をご存知でしょうか?
これは動物殺処分ゼロ支援プロジェクト・ブレーメンの支援曲として作られたものなんです。SEKAI NO OWARIのこの曲の売上の一部は、動物殺処分セロの活動のために使われているんです。
前回、OR2Kの記事の時にも書きましたが、ネパールを含め海外の人は動物の生きる権利・Animal Rightsの意識はとても高いです。
「日本は安全」の影の中、殺される命がたくさんある事実もあると
ネパールに来て思い直しました。
人間と動物・・・
今回、自分自身が犬に噛まれてみて、改めて人間と動物との関係性について考えさられました。
なぜなら今回噛んだ犬がネパールで今住んでいる家の大家さん犬だったのです。
家に帰れば尻尾を揺らしてながら、飛びついてくる犬で、
決して人を噛むような犬ではありませんでした。
名前はプンテと言って、私も家族も可愛がっていました。
ただ、家の主人も私自身も困っていたのが、夜の遠吠えがうるさいということ。
深夜、他の犬とも喧嘩を初めてしまうと、寝ることができませんでした。
大家に「今の家に住んでいて問題はないですか?」と聞かれて、私も「たまに夜、プンテがうるさくて眠れない以外は問題ありません」とも答えたんです。
そうしたら、大家もせっかく私が泊まっているのに、プンテの声で睡眠が取れなくなっているのは申し訳ないと思ったらしく、
深夜、プンテを車に乗せて遠くに連れて、山の上に置いて帰ってきたんです。
ですが、犬の嗅覚は優れているもので
次の日にはちゃんと家に帰ってきました。
私は大家がプンテを捨てに行っていたことを聞かされていませんでした。
家の前にいつものようにプンテがいました。そして、いつものように頭をなでたら、私に向かって鋭い牙を向けて、唸り声をあげながら襲ってきたのです。
左手を噛み付き、振り払ったが次は左足の付け根、最後に右足の太ももまでも噛んできました。
多分、1日中エサも与えられなく、遠くの山に置き去りにされて、イライラしていたのだと思います。
そして、私がこの家に住むようになったから、自分は捨てられたのも気づいたのかもしれません。
だから、私に向かって、牙を見せてきたのでしょう。
噛まれたあと、すぐに私は病院に向かい、狂犬病ワクチンをうってもらいました。
そして家に帰って、家の主人に噛まれたことを報告しました。
家の主人は、本当に申し訳なかったと何度も、何度も謝っていました。
次の日、朝、おきると家の犬に向かって、主人が注射をうっていました。
暴れるプンテを鎖でつなぎとめていました。
狂犬病ワクチンをうっているのかな?
そう思っていました。
痛いのは今の一瞬だけ頑張れ!と心の中で唱えていました。
しかし、注射を打ち終えた瞬間、
プンテがぐったり倒れ込んだのです。
寝そべって、お腹を膨らましながら、必死に呼吸をしているのです。
そして、およそ5分後
まったく動かなくなりました。
「これ以上、プンテが人を噛みついたりして、他の人に迷惑はかけられない」
家の主人は、プンテに安楽死の注射をうっていたのです。
・・・・
・・・・・・・
私が主人に「たまにプンテの鳴き声がうるさくて、夜眠れないです」と
言わなければ、捨てられずに済んだのでしょうか。
そうすれば、人を噛み付くなんてこともしなかったのでしょうか。
そしてプンテは死ぬことはなかったのでしょうか。
今回、自分自身が噛まれたことをきっかけに
「人間と動物が共に生きることは何か」
考えるきっかけになりました。
人が命を支配するのでなく、
共存できる世界を目指していきたいです。
ネパールの野良犬を見かけた時には
注意すると共に、一つの命として見ていただけると嬉しいです。
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